移行先の大本命「Livedoorリーダー」がGoogleリーダーより優れている点は?
Googleリーダーが7月1日で終了することを受けて、次の情報収集の核となるニュースリーダーはどれか、議論が盛り上がっている。その中でも本命候補で、もっともGoogleリーダーに似ていると言われるのがLivedoorリーダー。しかし、機能ではGoogleリーダーと違っている部分も多々ある。Livedoorリーダーが、Googleリーダーより優れている点に注目してみたぞ。
Livedoorリーダーは、Googleリーダーとほぼ同時期の2006年にスタートしたサービスだ。機能的には、当時のRSSリーダーの基本的な機能を踏襲しており、インタフェースはGoogleリーダーにそっくり。だが、「スター付きアイテム」の代わりに「レート」が導入されていたり、「ピン」という独自の機能があったりと、細かい部分で機能が異なっており、実際の使い勝手もだいぶ変わる。特に、キーボードショートカットで素早く記事を処理するクセが付いている人は、最初はかなり戸惑うだろう。
ここでは、Livedoorリーダーが、Googleリーダーと決定的に異なっている4つのポイントを紹介。乗り換えを検討している人は、これらの点に気を付けて、試用してみてほしい。
【利点その1】 記事に「レート」で評価を付けられる
Googleリーダーには、気に入った記事を「スター付きアイテム」に登録できたが、Livedoorリーダーの場合は5段階の「レート」を付けることができる。記事の右上の星マークでレートを設定すると……
左カラムの表示を「レート」に切り替えると、各レートに登録された記事が表示される。「スター付きアイテム」よりも重要度ごとに記事を細かく分類できるのが大きな違いだ
【利点その2】 後で読みたい記事を「ピン」でまとめて登録しておける
Livedoorリーダーの独特の機能「ピン」。後でまとめて読みたい記事を、分けて保存できる機能だ。各記事の右上にあるピンのマークをクリックすると有効になる
ピンに登録した記事は、画面上のピンの一覧の中に表示される。ここから記事名をクリックすると、そのページへと移動する。「リスト出力」をクリックしてみよう
リストに登録した記事の一覧が新しいページに表示される。じっくり読みたい記事は、ここから開いて読み進めていけばいいだろう
【利点その3】 サイト一覧の並べ替えのバリエーションが豊富
Googleリーダーでは、サイト一覧の表示方法は変更できなかったが、Livedoorリーダーの場合、「フラット」「フォルダ」「レート」「購読者数」と4つのパターンで並び替えることができる
さらに、「新着順」「旧着順」のほか、未読の多寡、レート、読者の多寡によって並び替えることが可能。アルファベット順しか並べられなかったGoogleリーダーよりも、自由度が高くなっている
【利点その4】 ショートカットキーが使いやすい
Googleリーダーのショートカットキーは、ShiftキーやCtrlキーを多用して非常に複雑になっていたが、Livedoorリーダーでは、アルファベットの1文字だけでほとんどの操作が行えるように単純化されている
■ もちろん使いにくい点もある……
ここまで、Livedoorリーダーの優れている点を紹介してきたが、もちろんGoogleリーダーより使いにくい部分もある。もっとも気になるのは、外部サービスとの連携の弱さだろう。「Pocket」や「Instapaper」などの「あとで読む」系のサービスの拡張機能は、ブラウザに導入すると、Googleリーダーに組み込まれて、ワンクリックで記事を登録できた。しかし、Livedoorリーダーでは、ブックマークレットで登録しなければならず、使い勝手が良くない。
また、記事一覧にタイトルだけが表示され、それ以外の要素が徹底的に省かれているシンプルさも、Googleリーダー独特のもの。Livedooriリーダーにそのミニマムさを要求すると、落胆することになる。
もっとも、こういった欠点は、ユーザーごとの使い方による部分が大きく、人によってはまったく気にならないかもしれない。移行先としてのLivedoorリーダーの可否は、実際にしばらく使ってみてから決めても遅くないだろう。