ついに出た!イー・モバイル新端末「Pocket WiFi(GP03)」を試す
イー・モバイルからモバイルルーターの新製品「Pocket WiFi GP03」が登場した。「GMOとくとくBB」では、このGP03に対応したプランの提供をいち早く開始している。今回はGP03の実機を入手できたので、さっそく新機能をチェック。各所で実際に速度を計測してきたぞ。
イー・モバイルの「Pocket WiFi GP03」は、人気機種GP02の後継にあたるモバイルWi-fiルーターだ。前代のGP02の性能を受け継ぎつつ、新しい機能が追加されている。
強化されたポイントは2点。1つは公衆無線LANとの接続に対応したこと。Pocket WiFi GP03では、「ソフトバンクWi-fiスポット」や「Livedoor Wireless」といったサービスに登録している場合、圏内に入ったときに自動的に接続を切り替えて、より高速な通信が行えるようになる。
もう1つが、クレードルに有線LANケーブルを接続して、据え置き型のルーターのように使える機能。有線でインターネットと接続すれば、モバイル回線とは桁違いの速度が出るため、家庭や会社にいる間はGP03を充電しながら、より高速な無線LAN通信が利用できるようになる。
「GMOとくとくBB」では、このPocket WiFi GP03に対応したモバイルデータ通信プランをいち早く開始。今、申し込めば、一番乗りで利用することができる。さっそく、Pocket WiFi GP03の魅力を見ていこう。
■ イー・モバイルの最新モバイルルーター「Pocket WiFi GP03」
イー・モバイルの「Pocket WiFi GP03」は、下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsに対応したモバイルWi-fiルーターだ。本体には電源ボタンのほかに、3GモードとWi-fiモードの切り替えボタンや、簡易設定機能「AOSS」ボタンが付いている。ハードの製造元はバッファロー
「Pocket WiFi GP03」にはクレードルが付属し、卓上での充電が行いやすくなった。また、クレードルには有線LANポートが搭載されており、LANケーブルを繋いでインターネットに接続し、「GP03」を据え置き型の無線LANルーターのように利用することもできる
先代モデルの「Pocket WiFi GP02」(右)と「Pocket WiFi GP03」を並べてみる。数値上はサイズ・重量共にGP02よりわずかに大きくなっているが、実感的にはほぼ分からない程度。GP02は黒い小判型という、モバイルガジェットとしては珍しいデザインだったが、シンプルなGP03は幅広い層に受け入れられそうだ
■ 実際に速度を計測してGP03の実力を試してみる
「Pocket WiFi GP03」の通信方式は「DC-HSDPA」で、現在巷で使われているほどんとの携帯電話やスマートフォンの「3G」(第三世代移動体通信システム)の先をゆく、「3.5G」と呼ばれている。下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsという数値は、現時点でモバイルルーターとしては最速の転送速度となるが、この数字はあくまで理論値。実際の速度は環境によって大きく左右される
そこで、オフィスや喫茶店の中、駅の構内といったネットの利用が想定される環境で、iPhone4Sを使ってPocket WiFi GP03(イー・モバイル回線)でWiFi接続した場合とPhone4Sのソフトバンクの3G回線で接続した場合のデータ通信速度を計測。どれくらいスピードに違いがあるのかを検証したぞ。なお、計測ツールにはiPhoneアプリの「SppedTest」を利用した。
【調査その1】 秋葉原のオフィスで計測
「教えて君.net」の編集部のある秋葉原のオフィスで、Pocket WiFi GP03のイー・モバイル回線とソフトバンク3Gのデータ通信速度を計測してみた。計測した位置は窓から4m程度の距離で、ごくごく一般的なオフィスワークの環境といえる。
・GP03 イー・モバイル回線 ・ソフトバンク3G 回線
この場所はソフトバンクの電波の入りが良く、3G回線の結果はかなり良好。しかし、Pocket WiFi GP03はダウンロード速度で、その上を行く数値を出している。
なお、Pocket WiFi GP03のクレードルには有線LANポートが搭載されており、クレードルに置いた状態であれば据え置き型のルーターとしても利用できる。クレードルに会社のLANケーブルを接続した状態で計測した結果が以下の数値。会社のインターネット環境はフレッツ光である。
・GP03 有線LAN(フレッツ光)
モバイル通信の4倍以上という圧倒的な転送速度が記録された。自宅や会社でPocket WiFi GP03を利用するときは、有線LANでネット接続すれば快適になること間違いなし。自宅・会社と外出先で同じルーターでネットができれば、自宅用のルーターは不要になるし、設定もまとめて行えるので楽チンだ
【調査その2】 駅周辺の喫茶店内で計測する
屋外でネットを使いたくなるスポットといえば、駅周辺にある喫茶店。待ち合わせや時間調整などでフラッと入った喫茶店で快適に時間を潰せるかどうかは、モバイルルーター使いにとっては重要なポイントだ。秋葉原駅と東京駅の近辺にあるチェーンの喫茶店に入って、Pocket WiFi GP03のデータ通信速度を検証してみたぞ。
■ 秋葉原駅周辺の喫茶店内
・GP03 イー・モバイル回線 ・ソフトバンク3G 回線
■ 東京駅周辺の喫茶店内
・GP03 イー・モバイル回線 ・ソフトバンク3G 回線
やはりここでも3G回線よりもPocket WiFi GP03の方が、ダウンロード速度にして約1.5倍程度、高速でという結果に。ウェブの閲覧がより快適になるのはもちろんのこと、仕事で大容量のデータを転送する場面などでは、大きな差が付きそうだ。
【調査その3】 駅の構内で計測する
駅の構内は、モバイル通信が苦手とするポイントの1つ。駅の構造にもよるのだが、遮蔽物で囲まれている空間では、どうしても通信速度は出ないし、最悪の場合電波が途絶することも。今回は秋葉原駅と東京駅の山手線ホームで、速度を計測し比較してみた。
■ 秋葉原駅の構内
・GP03 イー・モバイル回線 ・ソフトバンク3G 回線
■ 東京駅の構内
・GP03 イー・モバイル回線 ・ソフトバンク3G 回線
両者共に苦戦気味だが、3Gが本来の性能をほとんど発揮できていないのに対して、Pocket WiFi GP03は比較的、転送速度を確保できている。イー・モバイルの通信回線は、ほかのデータ通信回線が苦手とする場所でも、安定した通信が行えるのが長所の1つ。「電波が弱くてネットが使えない場所が多すぎて困る」という人にオススメできるサービスなのだ。
■ 結論: 安定性を求めるならイー・モバイルを選ぶべし
現在、大容量モバイル通信を謳ったサービスが数多く登場してている。例えば「WiMax」やドコモの「Xi」、ソフトバンクの「ULTRA SPEED」など。これらは数値上の速度はイー・モバイルと同等となっているが、あくまで理論値が同じなだけで、実際、どんな場所でも速度が保障されているわけではない。
イー・モバイルの回線の長所は、通信速度の安定性にある。3G回線ですら力を発揮できない環境であってもイー・モバイルなら、実用レベルのデータ通信を行うことができる。表向きの公称速度がどんなに速くても、それが額面通りに出る場所が少ないのでは意味がない。その点、イー・モバイルなら安心してネット接続を任せられるというわけだ。
今、「使える」モバイル回線を探しているなら、イー・モバイルの回線を「GMOとくとくBB」から契約するのがオススメ。最新の「Pocket WiFi GP03」をゲットして、いつでもどこでも快適にネットができる環境を作ってみよう。
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