独自ドメインでウェブサイトを作りたい。ただし、広告を表示させたくないし、お金もかけたくない――。こんなワガママは、普通は不可能だと考えるだろう。だが、実はとっておきの裏技があるのだ。Dorpboxの「Public」フォルダを利用することで、独自ドメインの料金だけで、ウェブサイトを構築する方法を解説しよう。

独自ドメインでウェブサイトを公開したいが、できるだけお金はかけたくない、という人は多いはず。独自ドメインの取得にかかる費用は仕方ないにしても、有料のウェブサービスに登録すると、月額数百円は出て行く計算。単月で見ると微々たる額だが、累計のコストはバカにならない。かといって、無料のブログサービスを利用すると、強制的にバナー広告が表示されて、サイトのイメージが一気に安っぽくなる。

独自ドメインで、お金をかけずに、広告のないサイトを作りたい……というワガママな要望に応える、とっておきの裏技が、Dropboxを利用する方法だ。Dropboxは人気のオンラインストレージサービス。「Public」フォルダに、通常のファイルの代わりに「index.html」ファイルを設置することで、「index.html」をネット全体に公開できる。さらに、「お名前.com」で独自ドメインを取得し、「URL転送設定」を利用することで、「index.html」に独自ドメインのURLからアクセスできるようになるのだ。

まずは、「お名前.com」で独自ドメインを取得し、公開用の「index.html」ファイルを作成するところまでを解説しよう。

■ Dropboxの「Public」フォルダで「index.html」を公開する

ブラウザで「お名前.com」のトップページを開く。検索欄に取得したいドメイン名を入力して、「検索」ボタンをクリックしよう。入力する文字列は「oshiete-kun.net」なら「oshiete-kun」と、ドットの前の部分のみでOKだ

チェックボックスが空欄になっているのが、取得可能なトップレベルドメイン。欲しいトップレベルドメインにチェックを入れよう

「選択されたドメイン」に取得したいドメインが表示されているのを確認して、「お申込みへ進む」をクリックしよう

「お申込み内容」の欄で、ドメインの登録年数を選択する。初期設定では「1年登録」となっているが、ここで複数年を選んでおくと、翌年に更新作業を忘れても大切なドメインが突然失効することがなくなる。また、「Whois情報公開代行」にチェックを入れると、Whoisに表示する登録情報を「お名前.com」が代替してくれるため、個人情報が隠せる。無料なのでぜひ設定しておこう。

過去に「お名前.com」を利用したことがある人は、そのときに作成した「お名前ID」とパスワードを入力して「ログイン」をクリック。それ以外の人は「初めてご利用の方」の「次に進む」をクリック。ユーザー情報を入力してアカウントを作成しよう

「お支払い方法の選択」で決済方法を選ぶ。クレジットカード決済、コンビニ決済、銀行振込から選択できる 。クレジットカード決済ならドメイン取得手続きがリアルタイムで完了するのでオススメだ

決済方法を選択したら、「規約に同意し、上記内容を申し込む」のボタンをクリックしよう。これでドメイン取得申込の手続きは完了だ。決済方法でコンビニ決済、銀行振込を選択した場合は、「お名前.com」から送信されるメールを確認のうえ、忘れずに入金手続きを済ませよう

ドメインの取得が完了したら、Dropboxで公開するウェブページを用意する。テキストエディタで「index.html」ファイルを作成しよう。ここではテスト用に「test」とのみ入力されたファイルを作成した

作成した「index.html」ファイルを、Dropboxフォルダ内の「Public」フォルダの中に移動させよう。「Public」はDropbox内に最初からあるフォルダの1つなので、新たに作成する必要はない

「index.html」ファイルが共有されたら、右クリックしてメニューから「公開リンクをコピー」をクリックしよう。これでDropbox側の設定は完了だ

Dropboxの「Public」フォルダには、中のファイルを全体に公開する機能がある。これをウェブページの構築に利用するのがこのテクニックだ。サイトの利用例としては、写真やイラストのポートフォリオサイトなどの運用に向いているだろう。

現在、「お名前.com」では登録実績1,000万件突破を記念して、期間限定で新規登録キャンペーンを実施中。誰もが知っている『.com』ドメインなどが1個"99円"から登録できるのだ。ぜひこの機会に、何となく作ってみようと思っていたウェブサイトのテーマに基づくドメインをまとめて登録しておこう。

次回は、「お名前.com」側の設定を行う。「URL転送設定」に「index.html」を登録して、独自ドメインのURLをクリックすると、Dropboxの共有ファイルに転送されるように設定する手順を解説するぞ。