Dropboxはファイル置き場以外にもウェブサイトの構築に利用できる。「DropPages」を導入すれば、自分のパソコンのDropboxをサーバー代わりにしすることで、サイトを公開できるようになる。身内で閲覧するためのサイトを手軽に作りたいとき使えるぞ。

Dropboxは単にファイルの共有やバックアップに使えるだけではない。サービスを組み合わせることでウェブサイトを作り出すことだってできてしまうのだ。複数あるサービスの中でも「DropPages」は簡単な操作で本格的なサイトを作れるのが特徴。通常、サイトを作るにはHTMLやCSSなどの知識やFTPによる転送が必要だが、DropPagesならDropboxに突っ込んだテーマファイルをメモ帳などのエディタで書き換えるだけだ。リンクを張ったりや画像を埋め込み表示するのは「Markdown」というシンプルな入力方法で行えるため、HTMLを勉強する必要は一切ないぞ。

しかも編集したファイルを保存するとDropbox経由ですぐにサイトが更新される。気づいたときにちょっと手直しするだけで手軽に管理可能だ。パスワードを入力してログインしたり転送ソフトを立ち上げたりせずに済む。編集したファイルは当然Dropboxにバックアップされているので、うっかり削除してしまっても問題ない。また、テーマファイルをユーザー間で共有すれば、複数ユーザーで管理するのも可能だ。

TwitterやFacebookなどの流行で相対的な重要性が低くなったとはいえ、ウェブサイトは依然として有効な場面が多い。DropPagesは、独自のスクリプトを動かせないことやサーバの負荷が気になることから大規模なウェブサイトには向いていないが、個人利用にはもってこいと言えるだろう。

■ Dropboxを使ってウェブサイトを構築する

Droppagesのサイトからテーマファイルをダウンロードする。通常は「Download basic theme」をクリックすればいいが、テーマ配布ページでは全3種類のテーマが手に入る

テーマファイルを解凍して生成されたフォルダごとDropboxフォルダに配置する。フォルダ名の「demo.droppages.com」の最初の部分を任意の文字列に書き換えよう。たとえば「oshiete-kun.droppages.com」のようにすればいい。このフォルダ名がサイトのURLになるので注意

名前を書き換えたフォルダを右クリックし「このフォルダを共有」を選ぶ。「このフォルダにコラボレータを招待」に「server1@droppages.com」と入力し「フォルダの共有」をクリック。あとは以前の記事を参考に共有を完了しよう

しばらくするとDropboxに登録したメールアドレスへメールが届く。メールから半日から1日が経過するとDroppagesにサイトが作成される

サイトの表示を確認したら「Templates」フォルダ内の「Base.html」と「Default.html」を、UTF-8に対応したエディタで開き、「demo site」となっているサイト名や「demo link」となっているリンクなどを書き換える。保存するとDroppagesのサイトも自動的に更新されるぞ

「Content」フォルダ内のテキストファイルがサイトの本文だ。HTMLファイル同様にUTF-8に対応したエディタで開いて書き換える。ただし、ここではHTML形式ではなく、より簡単な「Markdown」（詳細はこちらを参照。公式サイトはこちら）　）形式で入力する

Markdownの詳しい書式は省略するが、入力例を参考にしてほしい

入力例のように入力するとDroppagesではこのように表示される

画像をアップしたい場合は「Public」フォルダに画像をコピーする。ページ内へ表示するにはContentフォルダのテキストやTemplatesフォルダのHTMLにファイル名を書き込もう。たとえば「sample.jpg」の場合「」のように書くといい

必要な部分を書き換えるだけでサンプルのようなサイトが完成するぞ