SLC・TurboUSB・SDスピードクラスの速度を徹底比較!
先ほどの記事で紹介したSLC、TurboUSB、SDスピードクラス6など、新型リムーバブルメディアのスピード比較を行ってみた。ファイルのコピーとベンチマークテストによって転送速度を測定してみたぞ。
■ リムーバブルメディア転送速度対決!
ファイルコピーは248Mバイトの動画ファイルをエクスプローラ上でコピーし、かかる時間を調査した。なおSDカードの読み込みにはバッファローコクヨサプライ「BSCRA26U2」を使用
結果はTurboUSBが頭1つ抜けて高速だった。割高なだけのことはある。なお利用にはパソコンにソフトの導入が必要だ。導入後に「有効化」を行って初めてフルスピードが出る。導入されていなくても高速型USBメモリとして使える
■ 高速デバイスはやはり強かった!
USBメモリではTurboUSB対応のバッファロー製「RUF2-RS」が期待に違わぬ活躍を見せて圧勝。データ読み書きの速度はほぼメーカーの公称値通りで、激安で人気のADATAの製品と比べるとファイルのコピー時間が何と15分の1になっている。しかも設定を変更してTurboUSBの機能を無効にしても書き込み速度ではほかを引き離す。また、PicoBoostもSLCならではの高速転送で健闘した。コストパフォーマンスを考慮すれば十分に満足できる一品だと言える。
一方SDカードではサンディスクのエクストリームⅢがやはりぶっちぎりだ。毎秒30Mバイトという売り文句には残念ながら届かなかったが、この数字は対応するカードリーダがあるときのみ出せるらしいので、買うときはセットで入手したい。
なお、SDカードのテストではトランセンド製がクラス6の水準値をギリギリ上回る程度の速度しか出せなかった。クラスが同じならどこの製品でも性能は一緒だと思わず、パッケージに書かれた速度をしっかりチェックすることが大事だろう。
■ 高速USBメモリを使うとVistaのReadyBoostも爆速化するのか?
Vistaには「ReadyBoost」と呼ばれるパソコンの高速化機能が搭載されている。たまに雑誌などで「USBメモリをメインメモリの代わりに利用する機能」などと紹介されることがあるが、それは間違い。正確にはよく使うソフトのデータをあらかじめメモリに読み込んでおく「SuperFetch」機能を補助する機能で、データをUSBメモリに保存することで、パソコンやソフトの起動をぐーんと高速化できる機能だ。
今回使用した高速USBメモリを使えばReadyBoostをさらに高速化できるだろうか? 試してみたところ、パソコンの起動はほぼ変わりなかったがソフトの起動は明らかに高速なUSBメモリを使った方が速くなった。ReadyBoostを使うならUSBメモリはできる限り高速なモデルを使うといいようだ。
ReadyBoostの効果はメインメモリが少ないマシンほどハッキリ分かるとされているため、メモリ512Mバイトのノートパソコンで試してみた。USBメモリを接続すると画面のウインドウが表示される。「システムの高速化」をクリック
画面のウインドウが表示される。「このデバイスを使用する」をチェックし「システム速度のために予約する領域」を選択する。今回は960Mバイト分をReadyBoost用の領域として割り当てた。Vistaを再起動して各種ソフトの起動時間を調べてみよう
■ SDHCとSDカードの違いは?
SDカードは容量の上限が仕様により2Gバイトまでと決まっている。SDHCとはSDカードを拡張して32Gバイトまで利用可能にした規格だ。内部も多少変わっているが、基本的には2Gバイトより大きい容量のSDカードがSDHCと呼ばれると考えてOKだ。