iPhoneを使っているなら、パソコン内のiTunesには大量の音楽データが保存されているはずだ。何年もかけて音楽CDから取り込んで作ったデータベースだが、HDDが破損すると、その苦労の結晶が一瞬にして水の泡となる。そんなとき、iPhoneの中に保存されているデータから、失われた音楽を復活ささせられるソフトが「CopyTrans」だ。

通常、iTunesではパソコン内の音楽をiPhoneに転送することはできても、その逆、iPhone内の音楽をパソコンに戻すことはできない。そのため、iPhone内の音楽が消えても問題はないが、パソコン側の音楽が失われると、iPhone側からは復活できず致命的なダメージとなる。
そんなときは「CopyTrans」の出番だ。このソフトは本来は行えないはずの、「iPhoneからパソコンへの音楽データの書き戻し」に対応。iPhone内にあるデータを、そのままパソコン内に復元することができる。
「CopyTrans」の転送方法には2種類ある。1つは、パソコン側のiTunesのデータと比較して、差分のみを転送する「スマートバックアップ」。もう1つは、iPhone内のデータを自分で選択して保存する「マニュアルバックアップ」だ。
なお、「CopyTrans」は、iPadやiPodシリーズに対応しているので、iPhoneユーザー以外でも利用できる。パソコンの音楽データが消えてしまったときは、慌てず騒がず、「CopyTrans」から音楽データを復活させよう。

■ HDDのトラブルでiTunesの音楽コレクションが一瞬にして消えたら…？

パソコンのHDDにトラブルが発生して、データがすべて消えてしまった場合、iTunesに取り込んでいた音楽のデータも全部パー。長年溜め込んだ音楽のコレクションを失ったら、空っぽのiTunesを前に頭を抱えることになるだろう。だが、諦めるのはまだ早い

■ CopyTransを使ってiPhoneからパソコンのデータを復活

「CopyTrans」をインストールして起動。こちらのサイトからインストーラー（CopyTransSuite）をダウンロードして、CopyTransのインストールを選択すればOK。起動したら「スタート」をクリックしてウィザードを閉じよう

CopyTransのホーム画面が表示される。パソコンにUSBケーブルでiPhoneを接続しよう

iPhone内にある音楽データが表示される。「スマートバックアップ」を選択すると、パソコンのiTunesにないデータのみ自動的に選択して保存。「マニュアルバックアップ」を選択すると、ジブで指定したファイルをパソコンに保存できる。いずれかを選択して「バックアップ開始」をクリックしよう

iPhoneからパソコンへとデータの転送が開始される。データ量が多いと時間がかかる（残り時間が表示されている）。完了するまで待機しよう

転送が完了すると、iPhoneから移動したファイルの概要が表示される。「終了」をクリックすれば作業は完了だ

iTunesを開くと、iPhoneに保存されていた音楽データがそっくり復元されている。なお、無料で使える試用版では1回で100トラック、最大で250トラックまでしか転送できない。それ以上の音楽を復活させたい場合は、製品版（2680円）を購入しよう

「CopyTrans」が対応しているのは、あくまでiPhone内にあるデータの復活。iPhoneに入っていない音楽までは復活させられない。とはいえ、iPhoneに入っている曲はもっともお気に入りの楽曲群のはず。
データがすべて消えてしまった後に、愛聴している曲だけでもパソコンに戻せるとなれば、充分に利用する価値はあるだろう。

HDDが壊れて、楽曲データを諦めるしかなくなったときも、「CopyTrans」があれば、被害を最小限に食い止めることができる。iPhoneユーザーは、いざというときの駆け込み寺として、ぜひ手に入れておきたいソフトだ。

・CopyTrans公式サイト

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「CopyTrans」の姉妹ソフトに、iPhoneの連絡先のデータを編集・保存する「CopyTrans Contacts」がある（機能に関してはこちらの記事を参照）。
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