AviUtlが4年ぶりに更新され、マルチスレッドに対応
「AviUtl」は日本製の動画編集ツールとして定番だ。映像にかけるフィルタに豊富な種類があり、高画質のAVIファイルを作れる。これまではエンコード速度が遅いのが難点だったが、バージョンアップで画像処理をマルチスレッド化に対応し処理速度が向上した。
AviUtlと言えば、日本製の超定番動画編集ソフトだ。録画したテレビ番組のCMカットなどを行い、画質を補正するフィルタなどを適用して、DivXなどでエンコードしたAVIファイルを作成できる。非常に高機能で、画質のよいAVIファイルを作れることで定評のあるAviUtlだが、エンコード速度があまり速くないのが難点だった。フィルタや圧縮などの処理を、単一のスレッドで行っていたためだ。最近のCPUは複数のコアを搭載した物が多いが、一つのスレッドでは一つのコアしか使われないため、CPUの性能を全然発揮できない。そんなAviUtlが、4年3ヶ月の沈黙を破ってバージョンアップし「画像処理のマルチスレッド化」を果たしたぞ。画像処理が複数のスレッドに分かれたことにより、複数のCPUコアで処理を分担できるようになり、処理速度が向上したのだ。実際に4つのコアを持つCore2Quadで同じエンコード処理をやらせてみたところ、旧バージョンでは約27秒かかったのが、新バージョンでは約18秒と、1/3ほど短縮されたぞ。マルチコアCPUを使って動画作成を行っている人は、パワーアップしたAviUtlを要チェックだ。
メニューの「ファイル」→「環境設定」→「システムの設定」などで、各種の設定が行える。
「画像処理のスレッド数」という所で、スレッドの数を設定できる。自動的にCPUのコア数と同じに設定されるので、通常は設定しなくても良いはずだ。
メニューの「ファイル」→「AVI出力」で保存画面を出し、圧縮設定などを行って保存しよう。複数のエンコード設定を「バッチ登録」を実行しておいて、「ファイル」→「バッチ出力」で連続実行させることも可能だ。