巨大なファイルをコピーする専用ツール、最も速いのはどれだ?
動画共有サイトの高画質化によって大容量のファイルをゲットする機会が非常に多くなった。大量にあるデカいファイルのコピーや移動を行ってフォルダ内を整理するには、ウインドウズ標準のエクスプローラでは力不足。巨大&大量ファイルのコピー用ツールはたくさんあるが、一体どのツールを使えば最も速くコピーが行えるのか?早速調査してみた。
■ ファイルコピー速度対決!
巨大ファイルは434MバイトあるウインドウズVistaSP1のファイルのコピー、多数ファイルは総サイズ239Mバイトの画像642個をコピーして行った。常駐ソフトなどの影響があったときは転送を取りやめ、最初からやり直した
バッファやキャッシュの影響を受けないようにファイルを1回コピーするごとにパソコンを再起動した
エクスプローラのコピー機能と完全に入れ替えることのできる「TeraCopy」は操作の手軽さから最近人気だ。しかし速度ではほかの2つのコピーツールに及ばなかった
今回王座に輝いたのはFastCopy。しかし「Fire File Copy」と速度の面ではわずかな差だった。シンプルなFastCopyと多機能なFire File Copyの両方を試してみて、好みで選ぶといいだろう
HinaFileMasterは外見の萌えっぷりとは裏腹に豊富な機能を持った高機能ファイラだ。高速転送機能はFastCopyに迫る勢いだったが多数のファイルを転送するのは苦手のようだ
まめFileをはじめ多くのファイラはエクスプローラと同様のファイルコピー機能を持つ。速度は低速だし転送中にマシンが重くなるのでファイラを使っているメリットがいまいち感じられない。大容量のファイルを整理するときはコピーツールを併用しよう
まずコピーツールでは「FastCopy」が最速の座を勝ち取った。ただしほかのツールとの差はわずかだ。いずれのツールを使ってもエクスプローラと比べて7割程度の時間でコピーが完了するぞ。続いてファイラでの調査。「まめFile」を含む多くのツールがエクスプローラと全く同等の速度しか出せないのに対し、「HinaFileMaster」は巨大ファイルの高速転送に対応しており、高速でファイルをコピーできた。なお実際にコピーを行う際にはハードディスクに内蔵されているバッファ(一時メモリ)や、ウインドウズの書き込み用キャッシュの状況によって、さらに大きな差が付いたり逆に差がなくなったりすることがあるので注意。
■ 別ドライブだと差が出ないことも
多くのコピーツールは同一ハードディスク内でのコピー用に作られているため、物理的に異なるハードディスクやUSBメモリ、ネットワークドライブなどへのコピーはさほど高速化しない。物理的に異なるハードディスクへのコピーは使用ツール以上にハードディスクのキャッシュや断片化の状況などが大きく影響するので注意しよう。
ただし速度が向上しなくともコピー用ツールを使うとハードディスクがガリガリと音を立てて動作しなくなるというメリットがある。ドライブの騒音が気になる人は有効活用しよう。
FastCopyで物理的に違うドライブ間のコピーを行うと「別HDD mode」と表示され読み書きが同時に行われる。しかし転送速度はエクスプローラと大差ない場合がある