“世界の中の日本”をグラフにすると?「public data explorer」
「我が国のGDPは~で中国は…」とか、「日本の出生率は先進国の中でも…」みたいな話が、テレビや新聞でよく議論されている。「そんな話、急にされても分かるか!」という人は「Google public data explorer」を見てみよう。Googleが統計の数値を分かりやすくグラフでまとめたサイトで、世界の中の日本の立ち位置がよく分かる。
「Google public data explorer」は、Googleが提供している統計情報のまとめサイト。政府系のサイトなど、ネットで統計情報を見られるページは多々あるが、このサイトでは発表数値をさまざまなグラフにすることで、ビジュアルで直感的に表せるようになっている。
例えば、国内総生産(GDP)を例に挙げると、世界各国の1960年以降のGDPの変化を折れ線グラフで表示できるほか、世界地図上でGDPの規模を図示するなど、統計を感覚的に把握できるような工夫がなされている。
日本語化されていない情報もあるが、「世界銀行、世界開発指標」では、人口、出生率、ネット普及率、軍事費の割合など、各国の主要がデータはほぼ全て揃っているので、まずはここからチェックすればOK。このサイトで、今の日本が世界の中でどのような位置にいるのかを、遊びながら勉強してみよう。
■ Googleが提供する統計グラフで「日本の姿」を知る
「Google public data explorer」を開いて「Explore the Date」をクリック。中には日本語化されていない情報もある。分かりやすい「世界銀行、世界開発指標」を開こう
世界各国のデータが表示される。試しに「国内総生産」、いわゆるGDPを調べてみる
全世界のGDPがグラフで表示される。左の各国一覧から「日本」にチェックを入れよう(一番上の「全世界」は邪魔なのでチェックを外してOK)
1960年以降の日本のGPDの変化がグラフで表示される。2010年時点のGDPは5498兆円
左上でグラフや図のスタイルを変更することができる。これは世界各国のGDPを表した図。1位のアメリカが跳びぬけて大きく、続いて2位の中国、僅差で3位日本という現在のパワーバランスが、一目で分かる
また、下のバーを動かすと過去の数値に切り替えることができる。これは今から22年前、日本経済がバブルに狂奔していた1989年のGPD。日本は1位のアメリカに迫る経済規模で、中国はまだまだ小さく、発展途上にあったことが分かる
ほかにも出生率、平均寿命、軍事費の対GDP比など興味深い数値があるので色々見てみるといい。「インターネット利用者の対人口比」というのまである
左の各国表示で、複数の国にチェックを入れると数値を比較することができる。このグラフは日本、アメリカ、中国の「インターネット利用者の対人口比」を比べたもの。日米は全人口の8割近くがネットを利用。それに対して中国はまだ3割程度しか利用していない