ソースコードのバージョン管理方法の決定版 「Git」サーバーを立ち上げる

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大人数が編集するソースコードを無駄なく管理できるシステム「Git」。外部から作業の進行状況をチェックするには、ブラウザでログを表示できる「GitWeb」を合わせて導入すると便利だ。「GitWeb」を「お名前.com」の独自ドメインのサーバーに導入する方法を解説するぞ。

前回の記事(参照)では、「お名前.com」でドメインを取得し、サーバーにApacheを導入するところまでを解説した。今回はサーバーに前回取得した独自ドメインを登録。「Git」と「GitWeb」をインストールし、実際にGitを操作するところで説明しよう。
独自ドメインの登録は、「お名前.com」の「ドメインナビ」から行う。「DNSレコード」にサーバーのIPアドレスを登録すればいい。あとは「Git」と「GitWeb」のインストール作業だが、これはコマンド一発で済むのであっけないほど簡単に終わる。
「Git」側でユーザー名とメールアドレスの登録、フォルダの設定を行えば、あとは実際にソースコードを登録していくだけだ。

■ VPSに「お名前.com」の独自ドメインを設定する

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お名前.com」で「ドメインNavi」にログイン。上のタブから「ドメインの設定」を開き、「ネームサーバーの設定」の項目にある「DNS関連機能の設定」をクリック

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「DNSレコード設定を利用する」の「設定する」ボタンをクリックしよう

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取得済みのドメインの一覧が表示される。「GitWeb」で利用したいドメインを選択して、「入力画面へ進む」をクリック

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「TYPE」に「Aレコード」を選択し「VALUE」にVPSのIPアドレスを入力。「状態」を「有効」にしたら「追加」をクリックする。「ホスト名」は空欄のまま。「TTL」はそのままでOK

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「レコード取得」に入力した値が表示されたのを確認して、画面下の「確認画面へ進む」ボタンをクリックする

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確認画面が表示された「設定する」ボタンをクリックしよう。これでVPSに「お名前.com」で取得した独自ドメインが設定された

■ サーバーに「Git」「GitWeb」をインストールする

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お名前.com」の「サーバーNavi」からVPSのコントロールパネルを開、「コンソール画面」を表示。「yum -y install git」を入力して実行する

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「Git」のインストールが実行される。完了したら今度は「GitWeb」のインストールだ。「yum -y install gitweb」を実行する

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「GitWeb」のインストールが完了したら、Apacheを再起動しよう。「service httpd restart」を実行する

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ブラウザで取得した独自ドメインのURLの末尾に「/git」を追加して開いてみよう。「Git」の画面が表示されたら成功だ。まだリポジットを作成していないので「404」が表示されている。

■ 「Git」にリポジットを追加して「GitWeb」から更新を確認

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「Git」の初期設定を行おう。「git config --global user.name "<ユーザー名>"」「git config --global user.email "<メールアドレス>"」を実行して、ユーザー名とメールアドレスを登録する

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リポジトリに登録するフォルダを作成しよう。フォルダは「/var/lib/」以下に作成。ここでは「git」というフォルダを作成した。作成したらフォルダを開こう

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作成した「git」フォルダをGitの管理下に置こう。フォルダを開いた状態で「git init」を実行する。「Initialized empty~」と表示されれば、登録は成功だ

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ブラウザの「GitWeb」を更新してみよう。「404」が消えて、新しいリポジトリが作成されている

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ここでは例として「test.txt」というファイルを作成して、「Git」に追加してみる。「git add test.txt」を実行。して、ファイルをコミット対象にし、続けて「git commit test.txt」でコミットしよう

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コミットメッセージの入力画面になるので、適当なメッセージを入力する

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「GitWeb」のページを更新しよう。リポジトリに追加したファイルが表示されている

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「GitWeb」では、コミットしたファイルについての詳細やログ、差分などをチェックする機能がある。「Git」での作業の進捗情報を、システムにログインしなくてもブラウザから確認できるのだ

「Git」は、「ワークツリー」「ステージングエリア」「リポジトリ」の3つの領域でファイルを管理する。「add」でワークツリーからステージングエリアへ、「commit」でステージングエリアからリポジトリへとファイルが移動し、最後のリポジトリで複数のデータが1つに統合される。
この3段階の管理機能により、複数人が1つのファイルを同時に編集しても、上書きタイミングのズレによるデータの脱落がない。更新履歴はすべて記録され、誰がどこを書き換えたかが後から分かるようになっている。また、過去の更新内容に立ち返ることも可能なため、「Git」上で行われた作業が失われることは、まずないと考えていい。
Gitは基本的にCUIでのコマンド入力による操作が主流なので、非プログラマは状況を把握しにくいという難点があるが、「GitWeb」でブラウザからログをチェックすれば、作業がどのように進んでいるのかおおまかに把握できるはずだ。

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せっかく書いたソースコードが、ちょっとした更新タイミングのズレやアップデートの操作ミスで消えてしまうのは、あまりに悲しい。仕事のみならず、遊びやプライベートでプログラムを書くときも「Git」を導入して、万全のソースコード管理体制を整えておこう。

2014年01月06日 12時00分
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