Torとは、いわゆる「匿名串」と違って一度設定を行えば「串が折れたので再び串リストを取得して再設定……」なんて手間もなく使える匿名プロクシツール。既に「にゅーあきば」でも紹介しているので基本的なメカニズムは「匿名SocksプロクシTorを簡単に使えるVidalia」に投げるが、Torは、今や会社や学校内からのウェブ巡回などに欠かせない定番ツールの一つだ。そんなTorと同種（厳密に言えば少し仕組みが違うのだが、興味がある人は公式サイトの「Architecture of the Anonymization Service」を参照）の、もう一つの匿名プロクシツールが「JAP」。何となく名前が気にならなくもないが、導入～利用の手順がTorより分かりやすいのが最大の特徴。基本的に無料で利用できるが有料サービスも用意されており、お金を払えば高速回線を利用することができる。初心者からヘビーユーザーまで、多くのネットユーザーにとってTorをリプレイスする可能性があるツールだぞ。

JAPを公式サイト内ダウンロードページからダウンロードしインストール。Javaを使うので、未導入の人は併せてインストールしておこう。

インストール後にスタートメニューからJAPを起動。「Language」で「English」を選択し「Next」。指示に従っていくとJAPが再起動される。

再起動後にポート番号の設定を行う。

表示されているポート番号をブラウザのプロクシ設定に登録する。IEの場合は「インターネットオプション」の「接続」タブで「LANの設定」を開き「プロキシサーバー」にチェックを入れて「localhost」「表示された番号」。

JAPメインウインドウ右部の「Anonymity」を「Off」にして適当なサイトを開いてみよう。JAPの警告ポップアップが表示されれば設定が正しく行われている。ウィザード側で一番下の選択肢を選び「Next」。

続いて「Anonymity」を「On」にして適当なサイトを開く。無事にサイトが表示されたらウィザード側で一番下の選択肢を選び「Next」。

以後は匿名ブラウズの有効/無効を「Anonymity」で切り替えながら巡回を行うことが可能だ。「On」にしているときは接続がJAP経由となり、自分のIPアドレスを隠してブラウジングを行うことができる。

どうしても速度が遅くて気になる人は「Config」の「Payment」から有料アカウントへの登録を行うと改善される、かもしれない。有効期限/転送量制限で5種類のプランが用意されている。最安は1ユーロ(160円強)で2ヶ月、120MBまで転送できるプラン。