Appleに拒絶されたAdobeが語る「選択の自由」「Flashの真実」
ITの世界で今一番アツい戦争といえば、OS戦争でもブラウザ戦争でもなく、AppleとAdobeのFlash技術の是非を巡る争いだろう。AppleがFlashの欠陥をあげつらい自社製品から排除しているのに対し、Adobeが大々的に反論を公開している。
そもそもの発端は、Appleが現在のウェブ技術の中核の1つであるFlashを、iPhoneやiPadから使えないよう排除したことから始まる。スティーブ・ジョブズは 「Thoughts on Flash」(日本語訳)で、オープン性やセキュリティ、バッテリー消費などの観点から、Flashはウェブから退場すべき技術であることを説明している。
しかし、YouTubeに代表されるように、現在のウェブはFlashなくしては成り立たない。AppleはHTML5やGianduiaといった代替技術を提案しているがまだ実用化されておらず。一方でGoogleはFlash技術を積極的にサポートするなど、企業間の足並みも揃っていない。
こういった情勢の中、事あるごとにAppleを批判してきたAdobeが大々的な釈明に打って出たのが2つのメッセージだ。「選択の自由」ではAdobeのスタンスを、「Flashの真実」ではFlashの性能やセキュリティを、ジョブズの 「Thoughts on Flash」に答えつつ強くアピールしている。
果たしてFlashは生き残ることができるのだろうか。
2010年05月14日 22時21分