「（4月の第4週）中に出すぞ！」と予告されながら、なかなかモノが出てこなくてユーザーを「も、もう我慢できない！」とジリジリさせていたFirefoxの3.5beta4が、4月27日に「Firefox web browser | Help us test the latest beta」でようやく発表された。

Firefoxの正式バージョンは4月29日の段階では「3.0.10」。次期バージョンはこれまで「3.1.x」というバージョン番号で開発されていたが、3.1beta3の次のリビジョンからバージョン番号を「3.5.x」に変更された。

・Mozilla Developer News » Blog Archive » Firefox 3.5 Beta 4 now available for download
・Firefox web browser | Help us test the latest beta

Firefoxの最大の特徴は、「TraceMonkey」と呼ばれる新JavaScriptエンジンを搭載したことで、JavaScriptの処理がものすごく速くなったこと。ベンチマークを行ってみたところ、「SunSpider JavaScript Benchmark」では、Firefox 3.0.10の2倍以上、IE8の4倍以上のすうちを叩き出し、Google Chromeにも肉迫した。最近のWebサイトはJavaScriptを使っているところが多いので、その効果は絶大だ。

次期版のFirefoxには、閲覧したURL情報などの履歴をWebブラウザ内にいっさい残さない「プライベートブラウジング」機能も追加された。IE8の「InPrivate」機能と同様の隠密ブラウジングが可能になったわけだ。このモードを使うと「エロサイトを見た履歴を彼女や妹にチェックされてピンチ！」とかいう事態を招かないで済む。

Firefoxの大きな特徴はアドオンによる機能拡張だが、現時点ではまだ3.5に正式対応したものは少ない。どうしても旧バージョン用のアドオンを使いたいときは、「Nightly Tester Tools」を使えば、Firefox3.5にも無理矢理インストールできるようになるので試してみるといいだろう。