メーラーから削除したメールデータを復元不能にしよう
「完全削除」を使ったファイル削除テクの問題点は、あくまでファイルしか削除できない点。「ファイル」という形になっていないデータの削除には利用できないのだ。
例えば、一部のメールソフトは、内部動作的に、受信トレイ内の全メールを1つのファイルとして管理している。ヤバいメールをメールソフト上で削除しても、HDD上の、問題のメールデータが記録されていた部分がそのまま残っている可能性があるのだ。
復元ツールを利用することで、削除されたメールのデータをHDDから読み取られる危険性がある。そこで、HDDの空き容量に対して完全削除を行うツールを利用する。メールなどのデータをツール上で削除したということは、削除したデータが保存されていた部分が、現在はHDD 上で「空き容量」という扱いになっているということ。空き容量に対してランダムデータを書き込むことで、問題のメールデータを復元不能にできるぞ。
■ 「ファイル」以外の削除済みデータの読み取りにも注意
メールソフトなどのツール上で問題のデータを削除する。メールソフトでは、削除したメールが「削除済み」などに残っている場合が多い。「~空にする」でツール上から完全に削除しておこう
念のためごみ箱も空にして、これで一応削除を行えたわけだが、まだ復元される危険性は消えていない
削除したメールデータの部分がHDD上に残っており、復元ツールによってデータ読み取りを行える可能性があるからだ
■ 「Prevent Restore」でドライブの空き容量を完全削除
Prevent Restore | ||
作者:Yuri Saprykin |
ツールが利用しているデータフォルダのドライブを確認する。OEの場合、オプションの「メンテナンス」
「PreventRestore」を起動し、データが保存されていたドライブにチェックを入れ「Next」をクリック
「Replace with random characters」を選択して「Next」をクリック
HDDのサイズにもよるが、それほど時間はかからない。作業完了を待とう
一切のデータが復旧不能になる。ごみ箱で削除したファイルを復元される危険性、メールデータを読み取られる危険性を消せたのだ
■ 3回書き込みの超強力削除ツール
「Prevent Restore」の弱点は、ランダムデータを複数回書き込む、超強力なデータ完全削除を行う機能が搭載されていない点だ。同種のツール「Disk FreeSpace Cleaner」であれば、ランダムデータを3回書き込む、超強力なデータ削除を行える。とはいえ、「1回」と「3回」の差は、HDDの磁気情報から昔書き込まれていたデータを推測する、なんていうスパイレベルの情報復元に対する耐性の問題。実際問題として個人レベルであれば1回で十分なので、基本的には「Prevent Restore」をオススメする。
Disk FreeSpace Cleaner | ||
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